将棋 駒落ち 上達への道

駒落ちについて考えるブログです。

究極のハンデ戦~歩三兵~

将棋のルールを覚えた方が、ある程度の棋力の人と初めに指す手合が

「歩三兵(ふさんびょう)」です。

f:id:shogi81komaochi:20170301160328p:plain

王将と歩が3枚だけの「歩三兵」という手合は究極のハンデ戦と言えるでしょう。

しかし、ルールを知っているだけの下手が勝つのはとても難しいのです。

 (※駒の動かし方があやふやな初心者相手だと、上手がアマ5級でも楽勝に勝てます)

 

 

もし身近に将棋を覚えたばかりの方がいたら、ぜひこの手合で指してみてください。

下手の方をうまく勝利に導いて、ぜひ将棋の楽しさを体感していただきましょう!

 

 

駒の動かし方を書いてある紙を見ながら指してもらってかまいません。

対局を重ねていくうちにルールは覚えていきましょう。

 

対局開始!「お願いします!」

対局は駒を落とした上手から指し始めるのが駒落ち戦においての決まりです。

 

初手は△8六歩! と持ち駒の歩を早速使います。

放っておくと△8七歩成と歩を取られて、「歩」が「と金」に変わってしまいます。

 

「棋は対話なり」……。

相手の指した手に対応することは非常に大事です。ここで下手はどう指すのが正解でしょうか。

 

まずは、取れるものは取ってみようと▲同 歩

f:id:shogi81komaochi:20170301160659p:plain

しかし、空いたスペースに△8七歩と二枚目の歩が飛んできて、なんと角の動く場所がありません!(角は斜めにしか動かせないからね)

f:id:shogi81komaochi:20170301160828p:plain

この局面は、下手が次に何を指しても歩で角がとられてしまいます。

価値の低い駒(歩)で価値の高い駒(角)を取られてしまうのは大損。

一手前に戻ってみましょう。

 

f:id:shogi81komaochi:20170301160431p:plain

 ▲同歩と歩を取る以外に、△8七歩成を防ぐ手はないのでしょうか?

 

そう、ここでは▲同歩に代えて▲7八銀(または▲7八金)と87の地点に駒を利かせて受けるのが良い手です。

f:id:shogi81komaochi:20170301161010p:plain

以下△8七歩成▲同銀と歩を取り返すことができました。

f:id:shogi81komaochi:20170301161054p:plain

△8六歩と打ってきても▲同銀と歩を取り返すことができます。

f:id:shogi81komaochi:20170301161158p:plain

△8七歩▲7九角と逃げれば、角を取られずに済みました。

79にいた銀が86の地点に移動したので、79のスペースが空いて角が逃げることができるのです。

f:id:shogi81komaochi:20170301161300p:plain

 上手は王を動かすくらいですが、次に下手はどうするべきでしょうか?

f:id:shogi81komaochi:20170301161718p:plain

次は「飛車」を働かすために、飛車の前にいる歩をズンズン突いていきましょう。

この歩が一マスずつ前に進むことによって、28の「飛車」が「竜」に成って敵陣に侵入することができるようになります。

f:id:shogi81komaochi:20170301162501p:plain

大駒(飛車・角)をうまく活用することができれば勝利にぐっと近づきます!

 

……と、このような感じで、上手を持つ方は助言をしながら下手の方を勝利へ導いてみてください。

駒がただで取られる大悪手を指した場合は一手戻してあげましょう。

 

そして対局を通して駒の動かし方ルール「成り」についてなど)駒を取る、取られるの概念を覚えてくれれば完璧です!

 

初手の△8六歩に対する

▲7八銀(金)△8七歩成▲同 銀(金)の3手、これが「3手の読み」、将棋の基本であり将棋の面白さが詰まっています。

 

 

余談ですが、私最近囲碁を始めてみました。完全に初心者で、「囲碁_初心者」と検索して、ウェブサイトで超基本的な考え方を勉強しながらアプリ(囲碁ク〇スト)で対局しているのですが難しい。

相手が次に何を打ってくるか、そして自分は次に何を打つべきか全く1mmもわからないのです。

でもわからないけど意外とこれが面白い。

そしてふと思ったのは私が将棋を始めた時もおそらくこの感覚を味わったのだろうということです。

初心者の気持ちは忘れちゃだめですね。っていう

 

 

・・・

 

身近に将棋を覚えたばかりの方がいたら、ぜひ歩三兵で指してみてはいかがでしょうか。

 

下手の方が、上手の王を着実に追い詰めれるようになれば、次は八枚落ちです!